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» | 水分量と粘り:崩壊と飛散の様子 |
» | 乾いたダンゴほど割れるのが早いのはなぜ? |
» | 速い潮:小さく水分の多いダンゴを使う |
» | 集魚力:弱い方が良い?強い方が良い? |
» | クロダイが寄ったら小さいダンゴにする理由 |
» | ダンゴ材の水分量と握り加減の調節範囲 |
海底のダンゴはどんな様子ですか?
ダンゴ自体の水分量と粘りによって、ダンゴの割れ方、ダンゴ材のバラけ方が異なります。
これと同じ理屈が紀州釣りのダンゴにも適用されます。だから乾いたダンゴほど崩壊が早いのです。
(粘り気が弱いダンゴほど崩壊しやすいのは当たり前のことなので解説を省略します)
また、乾いたダンゴほど、広範囲にダンゴ材が飛散します。そして湿ったダンゴほどダンゴ材が飛散しにくいです。これも乾いているぞうきんほどよく膨れる(飛散する)のと同じ理屈です。これも理解しておきましょう。
たとえば釣りの途中で潮が速くなった場合。
この場合、海底で崩れたダンゴ材が潮下へと大きく流され、それを追いかけた魚たちがダンゴから遠ざかってしまいます。そしてダンゴをつつく魚が減り、結果としてダンゴの崩壊が遅くなります。(下図参照)
こういうときはダンゴ材をあまり潮下へ流さないようにするために、ダンゴを少し湿らせて、小さめのダンゴを投入する小技があります。
そうすることによって魚たちが散るのを抑えることができるのです。
また、ダンゴの水分量や粘り気によって釣果は変化します。
すなわち、乾いたダンゴと湿ったダンゴ。どちらも同じ大きさで、同じタイミングで海底で割れるとしても、一方はクロダイが釣れて、一方はクロダイが釣れないという結果が現実に起こります。
クロダイは釣り人が思っているより繊細な魚のようです。ダンゴの水分量と粘り気による崩壊のタイミング、早さ、ダンゴ材の飛散の範囲が、クロダイに影響するのは間違いありません。
だからその日釣れる最高の釣果を引き出すには、ダンゴの水分量や粘り気にも注意して、色々と試す必要があるのです。
では実際どのように試すのか。
1つの方法として、ダンゴ材の上部にだけアミエビを足して混ぜておく方法があるのですが……。
解説が長くなるので、このテクニックは実技編【第1章:ダンゴ材の調整】にて紹介致します。
(ここまでかなり奥深い内容の記事になってしまったのですが、初心者の方はとりあえず「乾いたダンゴと湿ったダンゴには何か違いがあるんだな」と簡単に理解してもらえばOKです)
ということで、低集魚力でクロダイを寄せられるなら、低集魚力の方がサシエサの食いが良いということでした。
しかし冬や春の低活性期は高集魚力でなければ、そもそも前提条件であるクロダイを引き寄せることができません。引き寄せるためには集魚力を強める必要があります。
こういった事情があるから、時季、活性によって「適切な集魚力」という概念が存在するのです。一年中どこの釣り場でも同じ集魚力のダンゴ材では、安定した良い釣果を出すことはできません。時季と活性によって最適な集魚力は変化するのですから。
夏や秋の高活性期はサシエサを食わすために低い集魚力を、冬や春の低活性期はクロダイを寄せるために高い集魚力が求められます。
クロダイが寄ったと感じたら小さいダンゴを固く握って投げるという、紀州釣りの常套手段とも言えるような技があります。これはまさに海に投入する集魚力の総量を抑えることで、サシエサをクロダイに食わせようとしているのです。そして実際に、これでクロダイが釣れることがよくあります。
また、夏や秋に数釣りできるときのパターンは「小さいダンゴでダンゴアタリが頻発する」という状況です。これはつまり海に投入した集魚力の総量が少なくてもクロダイがたくさん寄っている……という状況なので、サシエサに食い気が誘われて、数釣りできるというわけです。
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